アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

クラシック音楽

声とピアノのダイヤモンドが輝き合う【2019/7/18:西村悟&阪田知樹デュオリサイタル】

2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝以降、進境著しいピアニスト阪田知樹については幾度か取り上げた。 choku-tn.hatenablog.com choku-tn.hatenablog.com choku-tn.hatenablog.com そして元号も「令和」に変わって迎える7月、テノールの若手注目…

「予習病」が災いして【2019/3/10@坂入健司郎指揮、東京ユヴェントス】

3月10日はこちらに。ほぼ満員の盛況。ご同慶の至り。#坂入健司郎 #東京ユヴェントス #東京ユヴェントスフィルハーモニー #第一生命ホール #第18回定期演奏会 #ベートーヴェン #ストラヴィンスキー #ラヴェル #石上真由子 #クラシック音楽 #コンサート #オー…

intoxicate#138「俵孝太郎のクラシックな人々」【”ドボコン”の思い出】

俵孝太郎氏イチオシ。L.ヘルシャーはかつて朝比奈隆や園田高弘と共演した。朝比奈さんいわく「よく呑みました。下手だったけど熱演型で面白かったな」。いや、下手ではないと思う(笑)。キューンとした内に向かって語る音色。カイルベルトのバックは活気ある…

2019/3/10【坂入健司郎指揮、東京ユヴェントスvsベートーヴェン:交響曲第8番】

入念な解析で作品の論理と核心に宿す風土感を瑞々しく響かせる俊英指揮者、坂入健司郎のことは幾度か取り上げた。 choku-tn.hatenablog.com choku-tn.hatenablog.com 2019年3月10日、彼らが再びベートーヴェンの交響曲に対峙する。第5番と第8番。前者は「運…

2/13:岡本侑也〔チェロ〕+阪田知樹〔ピアノ〕【世界基準の図抜けたデュオ】

アンコールはD.ポッパーのハンガリー狂詩曲。2人に感謝。#阪田知樹 #岡本侑也 #チェリスト #チェロ #ピアノ #ピアニスト #デュオ #室内楽 #都民芸術フェスティバル2019 #都民芸術フェスティバル #東京文化会館小ホール #2019年 #2月13日 #アンコール #ハンガ…

2/11:阪田知樹ピアノリサイタル【リストの核心を明晰に】

本日はこちら。#リスト #阪田知樹 #ピアノ #ピアニスト #ピアノソロ #リサイタル #横浜みなとみらいホール #2019年 #2月11日 #平成31年 #建国記念の日 #超絶技巧 #オールリスト #pianist #クラシック音楽 #クラシックコンサート アンコール。#阪田知樹 #ピア…

クラシカルDJが言葉でアーティストをリミックス!?【Aoi Mizunoの新しい1ページ】

2018年、「史上初のクラシカルDJ」として持てる才能を広く知らしめたAoi Mizuno。 choku-tn.hatenablog.com アルバムリリース以降、ラジオ出演オファーがひっきりなしの売れっ子になったが驕ることなく、地道に続けてきた主宰イヴェントをさらに進化、発展さ…

1/19:髙橋望ゴルトベルク変奏曲2019【継続がもたらす熟成】

毎年1月にゴルトベルク変奏曲を弾くピアニスト、髙橋望。芯のある活動を行う音楽家の熟成は聴いていて気持ちいい。#髙橋望 #高橋望 #ピアニスト #ピアノソロ #ピアノリサイタル #ゴルトベルク変奏曲 #ルーテル市ヶ谷ホール #2019年 #1月19日 #バッハ #jsバッ…

1/16:阪田知樹リサイタル@HAKUJU HALL【2019年ひときわ輝くピアニスト】

昨日はこちら。ラフマニノフの音楽の多面性に魅了。#阪田知樹 #ピアノリサイタル #hakujuhall #1月16日 #2019年 #クラシックコンサート #クラシック音楽 #ピアノソロ #ラフマニノフ #楽興の時 #ヴォカリーズ #トランスクリプション 〔曲目〕※全てラフマニノ…

『レコードうら・おもて』【レッグ&シュヴァルツコップ回想録】

「レコードの帝王」と称されたブロデューサー、ウォルター・レッグ没後40年。本書は夫人のシュヴァルツコップが亡き夫の遺した「まだ書いていない自伝からの頁」に自身の口述や仕事仲間の文章を加えてまとめた回想録。仮にレッグの単著だったら「うら」をも…

阪田知樹の技と素顔に迫る【1/14BS日テレ「恋するクラシック」出演】】

ピアニスト・作曲家の阪田知樹が持つ異次元の才能に関してはこれまで幾度か取り上げてきた。 choku-tn.hatenablog.com choku-tn.hatenablog.com そして新年早々の1月14日、テレビ出演が決定。 m.youtube.com www.bs4.jp 演奏のみならず言葉の表現にも長けて…

2019(平成31年)の幕開けは最高【WPhニューイヤーコンサート生中継】

あけましておめでとうございます。本年もお付き合い頂ければ幸いです。 毎年恒例、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートの生中継を視聴した。指揮はクリスティアン・ティーレマン。 www4.nhk.or.jp リアルタイムで見たものとしてはマゼ…

平成最後の大晦日に

「東西芸術家交歓演奏会」での共演。ズバズバと弾き抜くチェロ、ガラス細工のタッチで音楽を形作るヴァイオリン。この約10年後、メニューインは苦境に陥ったロストロポーヴィチに手をさしのべる。#メニューイン #ロストロポーヴィチ #ブラームス #二重協奏曲…

貴方にステキな音楽を、指揮者アーサー・フィードラー【2019年は没後40年】

グワっと迫る豪華なサウンド。20年以上前、全ての曲に本録音で出会った。クルマで聴きすぎて盤が痛み、これは2代目。#フィードラー #ボストンポップス #rca #bmgクラシックス #名曲集 #cd #クラシック音楽 #金と銀 #ドナウのさざ波 #スケーターズワルツ #ペ…

My Favorite Things Special:Classical Music Disc Best10+1 2018

☆メシアン:歌劇「アッシジの聖フランチェスコ」全曲/シルヴァン・カンブルラン指揮、読売日本交響楽団(Altus) →歴史的快挙と言えるコンサートのライヴ録音が公正な価格、聴きやすい音質で発売されたことに作り手の良心を感じた。本盤を音楽之友社「レコード…

坂入健司郎指揮、ブルックナー:交響曲第9番【緻密な解析が生んだ極上の美】

異次元のハーモニー。とりわけ冒頭の原始霧の高解像度が伏流水となり、弦、管、ティンパニの論理性のある有機的響き合いが展開する第1楽章は音楽の核心を語り抜いた演奏。指揮者の怜悧な頭脳にひれ伏すのみ。#坂入健司郎 #東京ユヴェントスフィルハーモニー …

ジェラルド・ジャーヴィスの面影【名コンサートマスター、日本との縁】

美しいハーモニーで聴かせる。響きの切り返しの硬さがこの指揮者の欠点だったがジェラルド・ジャーヴィスがリードする都響はしなやかに動く。第2部前半の深い翳、後半の清澄な盛り上がりは今もって高い説得力。#若杉弘 #東京都交響楽団 #フォンテック #マー…

清水和音/ショパン、リスト:練習曲集【ピアニストは演奏してこそ】

練り上げた美音、キッパリと刻むリズム、しなやかな輪郭。心地好いピアノサウンドの極点。片桐卓也の脱字だらけのライナーノーツは最悪。#清水和音 #ショパン #リスト #ピアノソロ #練習曲 #夕べの調べ #ため息 #ソニークラシカル #cd #クラシック音楽 #技巧…

11/24「クラシック・ロシア by pianos」@オーチャードホール【思い出と現在形】

本日はこちら。http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/18_classic_russia/ #清水和音 #阪田知樹 #松田華音 #藤田真央 #ピアノ #ピアノソロ #2台ピアノ #クラシック音楽 #クラシックコンサート #オーチャードホール #bunkamura #チャイコフスキー #プロ…

ユンディ・リのベスト盤【「ピアノのキムタク」と言われたころ】

シューマン=リスト「献呈」に出会った盤。懐かしくて今でもたまに聴く。音像との距離感の適切な好録音。#ユンディリ #シューマン_リスト #献呈 #ピアノソロ #ピアノ #ベスト盤 #美メロ #ドイツグラモフォン #ユニバーサルクラシック #cd #セッション録音 #ク…

バーンスタイン指揮のリヒャルト・シュトラウス【マーラーの陰に隠れて】

祝典前奏曲の暴走機関車。式典なら来賓が心臓発作を起こしそうだ。面白くって日に何度も聴いてしまった。#バーンスタイン #リヒャルトシュトラウス #祝典前奏曲 #スピード違反 #テンポ早い #ニューヨークフィルハーモニック #ニューヨークフィル #パワービッ…

バーンスタイン作曲・指揮「チチェスター詩篇」(1965)

還暦を記念したアルバム。この時期のバーンスタインには舞台作品の失敗、夫人との別居から永遠の別離による終幕と殆どいいことがなかった。三浦淳史さんがライナーノーツで別居の理由を「天才のライフスタイル」としているのは奥ゆかしい。チチェスター詩篇…

メータ指揮/コープランド:リンカーンの肖像(1942)【名優グレゴリー・ペックの語りにしびれる】

3部構成の「リンカーンの肖像」は第3部にリンカーンの事蹟と名言を語るナレーションが入り、有名な「ゲティスバーグの演説」で結ばれる。1942年に国威発揚の意図から委嘱されたらしいが日本でよく作られた脳筋的音楽ではなく第1部の澄んだ情感、第2部のフォ…

メータ指揮、IPOのマーラー交響曲第1番(DECCA)【モリモリ迫る音塊】

突き進んだかと思えばタメを作り、念押しする。そしてまた突っ走る。メータ全盛期の才気が押し寄せる。イスラエルフィルの一段腰の下りた凝集感のあるサウンドもいい。打ち物が腹に来る好録音。#黄金の1970年代 #デッカ #decca #ユニバーサルクラシック #ズ…

レナード・バーンスタインの命日に寄せて【1990年10月14日】

2018年は生誕100年。あまり盛り上がらず。 このベートーヴェン録音は3番や5番が意外にパッとしないからか、近年埋もれ気味。ただ1番と2番はシャキッと弾ける響き、そこから香る艶やかさにひかれる。WPhの鳴り物打ち物を動かす指揮者の操縦テクニックが全開。…

10/6@園田高弘Memorial Series in 2018【偉人の吸引力で集った名手たちのショパン】

各々の音色、響きの組み立て方や進行の違いが面白かった。ショパンはピアニストの引き出しを全てテストする作曲家だと改めて実感。#2018年 #10月6日 #クラシック音楽 #コンサート #ショパン #ピアノソロ #ピアニスト #スケルツォ第2番 #バラード #ワルツ #マ…

Aoi Mizunoが新たな音楽共有空間を拓く【10/22「We Will Classic You vol.0」】

「東京ピアノ爆団」、O.E.T、名門ドイツグラモフォンからクラシカルリミックスでメジャーデビュー、そしてユニバーサルミュージックが展開するイヴェント「イエローラウンジ」出演と驀進し続ける指揮者・クラシカルDJのAoi Mizuno。 style.nikkei.com 2018年1…

ショルティ指揮、CSOのブルックナー:交響曲第5番【堅牢たるドラマ】

リズムの脈動を重視し、山と谷がきっちりつけられた滑らかに運ばれる音楽。ストリングスの鋭敏な反応、難所を楽々越えるブラスセクションの充実は言うに及ばず。重く、コクのあるティンパニがアクセント。キングレコードなどでデッカを担当した人物が語るシ…

9/22阪田知樹ピアノ・リサイタル@麻生市民館【千変万化のタッチで紡いだ叙情詩】

本日はこちら。#阪田知樹 #クラシック音楽 #コンサート #ピアノ #ピアノソロ #麻生市民館 #新百合ヶ丘 #麻生文化センター #ベートーヴェン #ラフマニノフ #リスト #シューマン #交響的練習曲 #ピアノリサイタル この日は普通の版だった。#9月22日 #麻生市民…

リヒテルが弾くブラームスのピアノ・ソナタ【栴檀は双葉より芳し】

暫く前、FMで第1番が流れたのを聴いて買った。当時70歳のリヒテルのテンション、切り詰めたタッチの弾力、音と音の間からあふれる生々しい情感に震える。ブラームス青春の調べ、あちこちから後の作品の萌芽が。#ブラームス #ピアノソナタ #第1番 #第2番 #青…