アフターアワーズ

山椒系ちょくの切り抜き帖

日本政治

インチキ留学生&実習生依存からの脱却が先決【新在留資格制定に思う】

日本政府は先頃、新たな在留資格の検討に着手した。国の活力維持の観点において有為の人材が外国から来るのは素晴らしいこと。 しかし現在の日本は非常に不健全な形で外国人労働者が氾濫し、社会と当事者に双方にとって悪い状況になっている。新たな制度開始…

メモで築いた危機管理の要諦【佐々淳行さんをしのぶ】

「ミスター危機管理」佐々淳行氏が10月10日に逝去、87歳。自慢話の多い面はあったが「国益重視」「治安を守る」という視点を分かりやすい言葉で広く知らしめた功績は大きい。R.I.P.#佐々淳行 #文春文庫 #読書 #訃報 #危機管理 #後藤田正晴 #戦後史 #10月10日…

石原慎太郎『歴史の十字路に立って』【痛々しいまでの時代との相剋】

2015年刊行の回顧録。多少時系列の前後はあれど少年期から政界引退までを綴る。読みやすい文章で展開される氏の「垂直論理」が胸を突く。#石原慎太郎 #回顧録 #php #歴史の十字路に立って #2015年 #戦後70年だった #意外と読みやすい #日本政治 #東京都知事 …

【再掲】『村山富市回顧録』2018年1月文庫化

革新の中で何かを成したと言える数少ない政治家。他には飛鳥田一雄氏くらい。筋は硬いが独特の狡さがあって現実とうまく折り合いをつけた。それが社会党、社民党の衰退に繋がったのは皮肉。原書は2012年5月刊行、2018年1月文庫化。#村山富市 #元首相 #岩波現…

井上寿一『第一次世界大戦と日本』(講談社現代新書)

第1次世界大戦前後の日本の諸相を分析し、以降の行く道に繋がる要素を透かし彫りした1冊。大正のひとたちの概ね的確な情勢対応、見通しに接するとなぜ昭和の日本が破滅に向かったのか理解に苦しむ。ただそれは結果を知っているから言えること。当時のひとた…

【構造改革をサボり、朽ちる日本】箇条書き

選挙や内閣改造の度に構造改革の必要性を記してきた。日本は国のシステムから市井の問題まで構造改革を怠ってきたつけが蔓延している。このままでは朽ちていくだけ。もう今後は思い付いたことから随時書きなぐる。 電車の遅延が増えたのは駅自体を抜本的に作…

『殉死』を手に昭和天皇に質問した中曾根康弘氏

乃木希典の下意識を熱心な冷淡さで描いた佳品。中曾根康弘氏は運輸大臣時代、昭和天皇に本書終盤のある場面が実際に起きた出来事か直接質した。#読書 #司馬遼太郎 #司馬史観 #日露戦争 #乃木希典 #昭和天皇 #中曾根康弘 #中曽根康弘 #勇気ある質問 昭和天皇…

中曾根康弘vs石原愼太郎【風見鶏と太陽族の原体験】

中曾根康弘氏は対談好きでもあった。相手はキッシンジャーから長嶋茂雄(かつて中曾根氏は長嶋氏所有の家を借りていた)まで幅広い。特に面白く、ボリュームのあったのが石原愼太郎氏との対談。『永遠なれ日本』(2001年)では冒頭、お互いの少年、青年時代…

中曾根康弘・元首相100歳の誕生日【1918年(大正7年)生まれ】

5月27日に100歳を迎えた中曾根康弘・元首相。チャーチルの影響か、日本の政治家としては珍しく歴史に記録する、されることに対する執着が強いひと。自ら内閣史をまとめ、回想録や証言録もたくさん刊行。2冊はほんの一部。『政治と人生』(1991年)は半生をコ…

My Favorite Things:中曾根康弘『天地有情』

「自己主張と自己弁護の香りがかなり強烈」(中曾根氏本人による後記より)ながら伊藤隆、佐藤誠三郎の両先生の存在が利き、保守から見た戦後政治が人間の動きの見える形で起伏豊かに語られる。首相時代の日記の参照を許されたのも大きい。末尾の21世紀の日…

My Favorite Things:『《昭和80年》戦後の読み方』(文春新書、2005年)

単に日本の戦後のみならず、近代からの日本や日本人の特徴が世界の思潮にどう向き合ってきたか、アメリカの影響圏のあり方、そして憲法改正と日本人のこれからまで論じる。各々の発言を長めに連ねた編集が好ましい。西部氏の発言の端々には後の彼の運命が透…

憲法第9条制定の背景を秘し創作した「意義」を語り続けた幣原元首相

幣原喜重郎元首相が衆議院議長時代の1951年に日本国憲法第9条制定の意義を綴ったとされる原稿が宮城県で見つかったという。 mainichi.jp 内容は『外交五十年』に記されたものとほぼ同様で軍備全廃の意義を謳ったもの。しかし幣原氏が憲法第9条を組み込んだ理…

My Favorite Things:岩見隆夫『陛下の御質問 昭和天皇と戦後政治』

昭和天皇が内奏や閣僚、官僚などの情勢説明の折に発した質問、漏らした言葉から浮かび上がるもうひとつの戦後政治。園遊会におけるユーモラスさとは違う、特有の時局観、人物観を抱き、はらわたの巻き方の複雑な昭和天皇の一面が覗く。取材に対して饒舌に応…

見逃せない日本の対北朝鮮経済制裁の水漏れ【外交の根本にあるまやかし】

古川勝久氏は国連安全保障理事会北朝鮮制裁委員会の専門家パネルのメンバーとして北朝鮮を巡る新規の流れの探索に取り組んだひと。そこから見えてきたものを『北朝鮮 核の資金源《国連捜査》秘録』(新潮社)にまとめた。 ときに日本は安倍首相が先頭に立ち…

「少し話して、長く話して」【日米首脳会談とその後】

4月17日-19日に安倍首相は訪米し、トランプ大統領との首脳会談に臨んでいる。今回は北朝鮮情勢のほか、日米二国間の懸案である貿易問題が大きなウェイトを占める。 日本は貿易問題に関しては今秋行われるアメリカの中間選挙が終わるまでのらりくらりと引き延…

必要なのは憲法改正と組織改革【防衛省「日報」問題】

2017年、南スーダンのPKO日報問題が発覚した際、日本特有のPKO派遣に関するごまかしや組織体が根本原因だと指摘した。 choku-tn.hatenablog.com 年が明けて新年度を迎えたところで今度は「存在しない」と言っていたイラク派遣の日報が見つかるという失態が明…

My Favorite Things:石原愼太郎『国家なる幻影』【私政治小説の最高峰】

2001年文庫化。1996年の議員辞職までの「第1期政治家人生」を自ら描いた作品。ノンフィクションとはとても受け取れないが、登場人物が全て実名の私政治小説と思えば傑作。非情、浪花節、非合理、裏切り、ブラックユーモアが詰め込まれた内容は密度が濃く、ど…

青山霊園に眠るひと【緒方竹虎・松岡洋右】

2018年(平成30年)3月31日訪問 3月31日、青山霊園にて。近年桜の盛りはあっという間に過ぎてしまう。#青山霊園 #桜並木 #散っている #先祖の墓参り #2018年 #3月31日 「総理になれなかった大政治家」緒方竹虎・元副総理。戦前は朝日新聞記者で2.26事件に遭…

福田赳夫『回顧九十年』【最初で最後の著書】

1994年刊行。題字も著者。首相を辞めてからの話が意外に面白い。OBサミットを創設した福田赳夫氏はフォード、カーター両元アメリカ大統領同様、優れた「元首相」だった。#読書 #元首相 #回顧録 #いただきもの #日本政治 #昭和史 #父親 ヘルムート・シュミッ…

疑惑の構図、範囲が明確に【3/27佐川元理財局長証人喚問】

森友学園の国有地払い下げに絡む公文書書き換え問題で27日、キーパーソンと目された佐川元理財局長への証人喚問が行われた。 jp.reuters.com 喚問の結果、佐川氏が偽証していないとすれば書き換え事態は理財局のなかで発生し、近畿財務局を巻き込む形で行わ…

My Favorite Things:服部龍二『中曽根康弘』『田中角栄』

ともに1918年生まれ、当選も同期のふたり。服部龍二先生は一次資料の読み込みのほか、中曾根氏本人を含む政治家、官僚OBの聞き取りを行ってきた成果も取り込み、精緻にしてひとの息づかいの聞こえるテンポのいい評伝にまとめた。田中角栄氏についてキャラク…

文部科学省の対応は妥当【「前川講演」調査について】

前川喜平氏はいわゆる「天下り問題」で文部科学事務次官を事実上更迭、その後懲戒処分が下っていたら停職相当とされた。退官後、安倍内閣や文部行政に関して独自の見解をあちこちで披露している。素晴らしい考えをお持ちなら、なぜ在職中に天下りの斡旋にか…

『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の虚と実

1979年刊行。タイトルとは裏腹に「日本はいずれ行き詰まる。アメリカは慌てずに構造改革に邁進すること」が主旨。その通りになった。#耳の痛い話 #日本論 #日本 #アメリカ #日本型経営 #日本社会 #アメリカ社会 #知日派 #未来予測 #過去からの警告 #構造改革…

「君命も受けざるところあり」はいずこ【森友決裁文書書き換え問題】

政治家は自らとつながりのある人間にいい顔をしたがる。他方国士面して政治家に近づき「美しい話」を吹き込んで後援してもらい、己の卑屈な野心を満たそうとする連中はいつの時代にもいる。 官僚はそういう人間の生態を冷徹に見ながら、法律の範囲内で行政実…

期待も悲観もせず、結果が出るまでは静かに【南北・米朝首脳会談開催の見通し】

三浦瑠麗女史は2017年1月のトランプ大統領就任時から圧力をかけた上での米朝首脳会談の可能性に言及していたので驚く話ではない。2018年11月の中間選挙、さらにその先の再選を見据えてトランプ大統領は内政、外交両面で実績作りに前のめり。 金正恩氏が訪朝…

日本国憲法第9条改正は第2項削除以外なし【独立国のグローバルスタンダードに沿って】

自民党の安易さと「護憲」を唱える連中の滑稽さ 日本国憲法第9条にはこう記されている。 第9条日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久…

My Favorite Things:岡崎久彦+佐藤誠三郎『日本の失敗と成功』(扶桑社)

明治維新以降の日本の核心を凝縮 2018年(平成30年)は明治維新150年。大河ドラマをはじめ、幕末から明治維新の流れにまたスポットライトが当たっている。明治維新以降の日本は上昇と下降の振り幅の大きい歩みだった。明治、大正、昭和の内政、外交の分水嶺…

国民栄誉賞の新規授与は停止が妥当【顕彰・叙勲で対応を】

1977年に王貞治氏が通算756号の本塁打を放った時、当時の福田赳夫内閣が王氏への表彰を求める世論に押され、窮余の一策としてひねり出したのが国民栄誉賞。プロのアスリートに対する顕彰・叙勲の例がなかった時代、新たに内閣の胸先三寸であげられる賞の創設…

当然の結果【名護市長選挙で渡具知武豊氏当選】

名護市長の仕事は名護市を豊かにし、市民の暮らしを良くすることのはず。ところが2期8年市長の座にあった稲嶺進はアメリカ軍普天間基地返還に伴う代替施設を名護市辺野古沖に設けることに反対することに狂奔し、灌漑施設の整備や難視聴対策など市民の死活問…

箴言の宝庫『村山富市回顧録』が文庫に

日本における改革の実現や大きな外交成果達成は保守安定政権で周到な準備した場合が殆ど。早期講和、社会保険、安保改定、日韓国交回復、沖縄返還、日中国交正常化、三公団・公社民営化、全てそう。革新勢力が騒いで実現したことなど皆無に近い。革新のひと…