アフターアワーズ

山椒系ちょくの切り抜き帖

戦場と動物にひそむhumanityを紡ぐ【マイケル・モーパーゴ叙勲】

最も敬愛する児童文学作家、マイケル・モーパーゴに2017年末の叙勲でナイトの称号が贈られた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171230-42521024-bbc-int
彼は主に第1次大戦の時代を舞台に戦争の周辺で生きる人々や動物に纏わる物語を作ってきた。『戦火の馬』など映画化された作品もある。
特にお気に入りなのはクリスマスストーリー『世界で一番の贈り物』。戦争は人間同士が良心や思いやりを捨てて、互いの祖国のために相手の殲滅を目指すという残酷なもの。しかしあのストーリーはそうした状況下であってもやはり人間には一滴の良心や思いやりがあるのではないか、もしくはそう信じることはできないかと思わせる。
モーパーゴの小説はとても抑制された透明感ある筆致で戦争が市井のひとたちの人生に及ぼす運命の苛烈さを浮かび上がらせる。メッセージが剥き出しでないため普遍性があり、長く心に残るのだ。
では皆様、良いお年を。