アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

My Favorite Things【1988年F1世界選手権セレクション】

30年前の1988年、初めてF1世界選手権を1シーズン通してテレビ観戦した。そこからの数年間、頭の中の過半はF1のことが常にグルグルしていた。F1に夢中となる出発点だった1988年シーズンの記憶は未だに思い出すたびに胸がジーンとする。

①第7戦フランスグランプリ(ポールリカール):遺恨発生前のセナとプロストによるクリーンなバトル。中嶋悟も入賞目指して健闘するが及ばず。マンセル何と開幕から7戦連続リタイア。テンション高い今宮純、森脇基恭両氏の解説が面白い。

②第8戦イギリスグランプリ(シルバーストーン):当時我が家のビデオデッキが壊れていて母の友人が代わりに録画してくれた。その方の家で見せてもらった時嬉しかったのを覚えている。レインレースの醍醐味が詰まったレース。非力なマシンを駆って2位入賞のマンセルのファイト、それに対する観衆の大歓声は何度視聴しても涙もの。プロストの不可解なリタイアはシーズンのターニングポイントになった。

③第12戦イタリアグランプリ(モンツァ):1988年シーズンで唯一マクラーレン・ホンダが勝利を逃したレース。前戦ベルギーGP直前に逝去したエンツォ・フェラーリの「神の手」。笑い飛ばされそうだが「見えない力ってあるのかも」と感じたのは1988年F1イタリアグランプリと1991年ル・マン24時間をテレビ観戦した時。

④第15戦日本グランプリ鈴鹿):セナとプロストによるドラマティックかつ美しいタイトル決定戦。中嶋悟は予選2日目にチームメイトの元王者ピケと1/1000秒まで全くの同タイム。規定で先にタイムを出したピケが5位、中嶋氏は自己最高の予選6位。お母様を亡くす不幸があったなかの好タイムに決勝への期待が高まった。しかしスタートで大失敗、怒涛の追い上げを見せたが惜しくも7位に終わった(当時入賞は6位まで)。

決勝前のウォーミングアップ時に撮影されたと思われる映像。もちろん当時は見られなかったとても貴重なもの。タイヤ交換練習風景の後、足回りやディフューザーなど通常クルーが隠す部分を撮っているのでプラモデル作るひとの参考にもなりそう。ラストは決勝のスタート。

F1 鈴鹿ピット秘蔵映像1988 - YouTube

⑤第16戦オーストラリアグランプリ(アデレイド):もう絶対に見ることがないホンダの1-2-3フィニッシュ。フェラーリのベルガーは燃費度外視で自由に走った。この後キャリア終盤にミニブレイクしたパトレーゼが健闘、前戦に続く入賞で翌年の契約を勝ち取る。1,500ccターボ最後の1戦、プロストが歴史に名を刻む勝利。

F-1 総集編 1988 R16 オーストラリアGP - YouTube