アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

My Favorite Things:『シャーロック・ホームズの冒険』【我が読書の原点】

10歳の誕生日プレゼントに母親から『シャーロック・ホームズの冒険』(サー・アーサー・コナン・ドイル著、久米元一/久米穣訳、講談社少年少女世界文学館)[※]をもらった。4編収録されていたが「ボスコム渓谷の謎」が当時一番刺さった。「警察が逮捕した人物の容疑を晴らす」筋書きが探偵小説らしく、苦い味が残るラストも素晴らしい。このシャーロック・ホームズから我が愛書遍歴は始まった。
※註が親切で今読んでも勉強になる。解説の日暮雅通氏は後年「青い鳥文庫」で全60篇を訳し、さらに光文社文庫の全60篇の翻訳も担当。児童向け、一般両方の文庫版ホームズの翻訳者を務めた珍しい人物。

年月を経てなおシャーロック・ホームズは人生の伴走者。