アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

7/29NHK-FM「ブラボーオーケストラ」【外山雄三のヴァイオリン協奏曲第1番】

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2018年2月22日、ザ・シンフォニー・ホールでのライヴ収録。1963年に当時のNHK交響楽団コンサートマスター海野義雄のために書かれた作品。作曲者いわく「自らの手がけたヴァイオリン協奏曲(計3曲)のなかで最も充実した内容」。

解説の伊東信宏が仰った通り、独奏に無調的音色やバルトーク風の鳥の声を取り入れつつ、外山特有の民謡調の楽想でまとめられた佳品。繊細な展開の第2楽章から花火がパッパッと弾ける第3楽章への繋がりが巧みで肩の凝らない音楽。森下幸路の独奏、作曲者自身の指揮する大阪交響楽団の演奏も凹凸をくっきりつけた好演。もう少し演奏されてほしい協奏曲。

番組の後半は同じく大阪交響楽団の演奏でコルンゴルトの左手のためのピアノ協奏曲。クリストファー・ヒンターフーバーのピアノ、寺岡清高の指揮。2018年4月27日、ザ・シンフォニーホールでのライブ収録。モダンロマンティックとでも形容できるカラフルな質感の響きが散りばめられた名曲を独奏、オーケストラが俊敏に表現していた。ヒンターフーバーによるアンコール曲、ゴトフスキの懐かしいウィーンも放送。

シェリー(ピアノ)、バーメルト指揮/E.W.Korngold:Piano Concerto for Left Hand Op.17

マルク=アンドレ・アムラン(ピアノ) オスモ・ヴァンスカ(指揮) BBCスコティッシュ交響楽団/コルンゴルト:左手のためのピアノ協奏曲嬰ハ長調Op.17

アレス・ワルツァー!/ヒンターフーバー プレイズ ワルツ