前回のブログで記した通りO.E.T(オーケストラ・アンサンブル東京)の結成記念公演が7月20日に行われた。私は残念ながら当日伺えず、やむなく母を代打に立てたが成功と言える内容だったようだ。
響きの扉を開けた日【O.E.T@7/20"Opening"】 - アフターアワーズ
公演が終わって1週間余りが経ち、楽団代表・指揮者の水野蒼生が回顧、今後に対する意欲、そして感謝の気持ちを記している。もうしっかり次を見据えているのが頼もしい。
また水野とO.E.Tに早くから注目し、水野に電話取材を行ってその心の内を瑞々しく伝える素晴らしいインタビュー記事
【インタビュー】クラシックをメインカルチャーに戻したい―「O.E.T」代表 水野蒼生さん - 跳ねる柑橘の段ボール箱
に仕立てたライターの跳ねる柑橘氏。多忙を極めるなか当日の後半(ベートーヴェンの交響曲第3番)に間に合ったようで聴衆の立場からレポートをまとめられた。
水野とO.E.Tに対する敬意、ピュアな気持ちで音楽を受けとめる姿勢が言葉に表れており、読んでいて清々しい感動を覚える文章。
私の場合、ベートーヴェンの交響曲第3番を聴くとなれば始まる前から「最初の2発の和音は揃うのか」「第1楽章の提示部は繰り返すのか」「再現部手前のホルンソロはうまくいくか」「コーダのトランペットの処理は」などのポイントが思い浮かび、とてもピュアに向き合えない。始まっても「あの奏者がソロを吹くのか。怪しいぞ」「第3楽章のホルンのトリオはちょっと厳しいか」「第4楽章ラストの追い込みまでもつのか」といった意識が頭を駆け巡ってしまう。
跳ねる柑橘さんの美しい心(人柄)をわずかでも見習いたい。
上記の水野の文章には私の名前が登場する。別に何もしていないので恐縮すると同時に公演の成功にわずかでも関われたのなら光栄で嬉しい。この1ヶ月半ほど水野蒼生とO.E.Tを追いかけて私自身楽しかったし、学ぶことが多かった。今後も彼らの活動を注目、応援していく。
ベートーヴェン:三重協奏曲-ピアノと管弦楽のためのロンド&合唱幻想曲