アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

オリンピックを彩ったジョン・ウィリアムズの音楽【聴くは楽しく演るは難し】

オリンピックの華といえば音楽やアトラクションが乱舞する開会式。過去そこで披露されたテーマ曲、ファンファーレのなかには閉幕後も語り継がれ、コンサートで取り上げられる「名曲」となった作品がいくつもある。例えば古関裕而が1964年東京五輪のために書いた「オリンピック・マーチ」。

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陸上自衛隊中央音楽隊/ベスト・オブ・マーチ

複数回オリンピック関連音楽を手がけ、ことごとく大当たりだったのが映画音楽の大家ジョン・ウィリアムズ(1932-)。まずアスリートのエネルギーを思わせるブラスの打ち上げ花火で始まり、その後拡がる包容力のあるメロディがオリンピズム、ヒューマニティを称える。この展開の妙は時が経つと当該大会の記憶を呼び覚ます想像力として聴き手に働きかけ、スタイリッシュなのにどこか懐かしくなる。

個人的お気に入りナンバーワン。

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1996年アトランタオリンピックのテーマ曲。

最も有名なのはこの曲だろう。

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1984ロサンゼルスオリンピックのファンファーレ。

さらに胸が膨らむ逸品。

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1988年ソウルオリンピックNBCテレビ中継テーマ曲。

他に2002年ソルトレイクシティオリンピックのテーマ曲「コール・オブ・ザ・チャンピオンズ」も手がけた。

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日本の映画・テレビの音楽においていま指折りの売れっ子作曲家・ピアニストの村松崇継氏いわくジョン・ウィリアムズのブラススコアは「独創的で魅力満点だが演奏は本当に難しい」という。確かに日本のイヴェントで国内の団体が取り込んだ場合、譜面づらを追いかけるのもやっとなケースが少なくない。聴き手や注文主は喜ばせ、演奏者にはプロの技を問う、そんなスコアを書くジョン・ウィリアムズは究極のプロフェッショナル大作曲家だと言える。

John Williams Conductor<完全生産限定盤>

The-Music-Of-America-John Williams

コール・オブ・ザ・チャンピオンズ