アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

ラスト1周のカネの音色【髙木奈那選手金メダル獲得!!】

スピードスケートをきちんと見るのはほぼ4年に1度のオリンピックのみという体たらくだが毎回ウキウキするのがラスト1周を告げる鐘の音色。なぜ、どこのオリンピックでもあの音は綺麗で見るひとの心を波立たせるのか。

2月24日、髙木奈那選手が金メダルに輝いた女子マススタートもそう。オランダの選手について風よけにしながら機を窺い、ラスト1周のペースアップにうまく対応、最終コーナーでオランダの選手がちょっとふくらんだのを見逃さず、内側から鮮やかに差し、逃げ切った。もう鐘が鳴った瞬間からこちらは心臓バクバク、興奮のリミッター状態。あたかも競馬、競輪を思わせる見事な勝利。ギャンブルは一切やらない人間だが競輪のラスト1周の鐘に燃えるひとの気持ちがわずかに想像できた。

髙木奈那選手は団体パシュートと合わせ、1つのオリンピックで2つの金メダル獲得。これは日本女子選手としては史上初。卓越したチームプレーヤー、鋭い勝負脳の個人競技者の両面で栄光を掴んだことは本当に素晴らしい。おめでとうございます!!