1989年6月、ウォルサムストウ・タウンホールにおけるセッション録音。同年6月18日にロイヤルフェスティヴァルホールで催されたデュ・プレ追悼コンサートの後、同一曲目(モーツァルト:交響曲第35番以外)を同じ顔ぶれにより収録したもの。
室内管弦楽団のシェイプされたサウンドや透明感を生かしつつ、時折重みのあるアタックが効くのはいかにもショルティの指揮。木管の落とす影も美しい。ショルティは同時期に当時勢いのあったヨーロッパ室内管とモーツァルトの交響曲第40番・第41番をフランクフルトでセッション録音しており、やはり鋭敏さとロマンの味を調和させた好演。