アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

Aoi Mizunoが新たな音楽共有空間を拓く【10/22「We Will Classic You vol.0」】

「東京ピアノ爆団」、O.E.T、名門ドイツグラモフォンからクラシカルリミックスでメジャーデビュー、そしてユニバーサルミュージックが展開するイヴェント「イエローラウンジ」出演と驀進し続ける指揮者・クラシカルDJのAoi Mizuno。

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2018年10月、彼はこうした経験で得たものを注ぎ、ライヴハウスにおける定期イヴェントを開始。その名も「We Will Classic You」。vol.0と銘打たれた今回は「東京ピアノ爆団」で気脈を通じたピアニストに加え、カルテットなどが出演する本格室内楽。「剣の舞」のハチャトゥリアンクラリネット三重奏曲という珍品を聴ける。「ピア爆」の常連、鶴久竜太はもう一つの顔のジャズで魅せる。もちろん「クラシカルDJ」もあり。クラシックを軸に聴衆とアーティストがともに盛り上がる音楽イヴェント。聴く楽しみを一歩踏み出す、極上の機会となるだろう。

ネマニャ・ラドゥロヴィチ(ヴァイオリン)/バイカ(アラム・ハチャトゥリアン:クラリネット、ヴァイオリンとピアノのための三重奏曲ほか)

【CD】Aoi Mizuno(水野蒼生)ミレニアルズ-ウィ・ウィル・クラシック・ユー-

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ショルティ指揮、CSOのブルックナー:交響曲第5番【堅牢たるドラマ】

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リズムの脈動を重視し、山と谷がきっちりつけられた滑らかに運ばれる音楽。ストリングスの鋭敏な反応、難所を楽々越えるブラスセクションの充実は言うに及ばず。重く、コクのあるティンパニがアクセント。キングレコードなどでデッカを担当した人物が語るショルティの挿話がライナーノーツに掲載。レコードの売れ行きをかなり気にしていたのが面白い。#ショルティ #サーゲオルクショルティ #ブルックナー #交響曲第5番 #デッカ #シカゴ交響楽団 #cd #クラシック音楽

1980年、デッカ初期のデジタルセッション録音。フィナーレの後半、かなりの緩急を繰り出す。ショルティの無骨な振りっぷりの背景に音楽を伸び縮みさせる劇性が流れていたことが覗える。1996年5月、朝比奈隆シカゴ交響楽団を指揮してこの曲を取り上げた。シカゴ交響楽団の楽団員はショルティや当時の音楽監督バレンボイムとの流儀の違いを感じつつ、朝比奈隆の表現を楽しんだ。

サー・ゲオルグ・ショルティ指揮、シカゴ交響楽団/ブルックナー:交響曲第5番

【DVD】ブルックナー:交響曲第5番/朝比奈隆、シカゴ交響楽団

【書籍】オーケストラ、それは我なり

9/22阪田知樹ピアノ・リサイタル@麻生市民館【千変万化のタッチで紡いだ叙情詩】

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本日はこちら。#阪田知樹 #クラシック音楽 #コンサート #ピアノ #ピアノソロ #麻生市民館 #新百合ヶ丘 #麻生文化センター #ベートーヴェン #ラフマニノフ #リスト #シューマン #交響的練習曲 #ピアノリサイタル

https://www.instagram.com/p/BoHQuxInJqi/

この日は普通の版だった。#9月22日 #麻生市民館 #新百合ヶ丘 #阪田知樹 #アンコール #ピアノ #ピアノソロ #ピアニスト #ピアノリサイタル #ショパン #幻想即興曲 #2018年

《曲目》

阪田知樹〔p.とお話〕

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番

リスト:パガニーニの主題による超絶技巧練習曲(1838年版)より第3曲「ラ・カンパネラ」、第5曲「狩り」

リスト(ブゾーニ編):メフィスト・ワルツ第1番(村の居酒屋の踊り)

~休憩~

クライスラーラフマニノフ編):愛の悲しみ、愛の喜び

シューマン:交響的練習曲(遺作変奏付き)

※アンコール※ショパン:幻想即興曲

しなやかで研ぎ澄まされたタッチによるきめ細かい色付け、それを立体的な力強い流れの響きに昇華する構築力を備えたピアニスト、阪田知樹(1993年生まれ)については以前記した。 

choku-tn.hatenablog.com

19世紀序盤から20世紀前半までの作品を散りばめたプログラム。聴きとおした実感は優れた大河小説を読んだ趣で不思議と一貫性が感じられた。「演奏家の顔も持つ作曲家によるプログラム」という芯があったからかも。唯一シューマンはピアニスト挫折組だが音楽監督、評論家としてマルチに活躍した。

冒頭のベートーヴェン、和やか、優雅さのなかに孤独感のにじむ、新しい切り口の演奏。楽譜と謙虚に向き合い、自身の言葉で語る音楽が心地よく呼吸していた。

十八番のリストは全て「ひと味違う」版を取り上げた。ただ近年リストなどの異稿の録音は増えており、単に弾いたのみでは聴衆の心は掴めない。その点、阪田は入り組んだ構造線を的確にとらえ、爽快感にほんのり色気の駆け抜ける音楽で作品の面白さを実在化した。

腕達者の名刺代わりであるラフマニノフ編のクライスラー。立ちふさがる難所を潜り抜けながら、澄んだ色彩の変化により寂しげなユーモアを醸し出すあたりに阪田の音楽家としての深み、大きい器が垣間見えた。

掉尾に置かれたシューマン。ここまでのプログラムで覗わせたポテンシャルが最上の形で発揮。厚み、細部の動きの鋭さとスピード、寂寥感…作品が抱えるもの全てを響きのスケール感や色合いの変化の出し入れで描き切る。聴き手の身体を本当にシューマンの音楽で満たす内容だった。

作曲家としての顔も持つ阪田はスコアを緻密にスキャンした上で瑞々しく解像度の高い、しかも得も言われぬ艶や詩情も秘めた音楽に結実させるピアニスト。なかなか日本から生まれてこなかった資質の逸材であり、楽しみは増すばかり。

スペイン狂詩曲~阪田知樹デビュー!

四月は君の嘘 僕と君との音楽帳

【DVD】Virtuosity - The Fourteenth Van Cliburn International Piano Competition 

エリサ・トメリーニ(ピアノ)/リスト:パガニーニによる超絶技巧練習曲

ゴラン・フィリペツ(ピアノ)/リスト:ピアノ曲全集 第42集 パガニーニ練習曲集

ヴォイチェフ・ヴァレチェク(ピアノ)/Liszt:Grandes Etudes de Paganini, Transcendental Etudes after Paganini

ヴォルフ・ハーデン(ピアノ)/ブゾーニ(1866-1924):ピアノ作品全集 第10集

エゴン・ペトリ/リスト-ブゾーニ:ピアノ作品集

ホルガー・グロショップ(ピアノ)/Busoni: Piano Transcriptions and Paraphrases

リヒテルが弾くブラームスのピアノ・ソナタ【栴檀は双葉より芳し】

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暫く前、FMで第1番が流れたのを聴いて買った。当時70歳のリヒテルのテンション、切り詰めたタッチの弾力、音と音の間からあふれる生々しい情感に震える。ブラームス青春の調べ、あちこちから後の作品の萌芽が。#ブラームス #ピアノソナタ #第1番 #第2番 #青春の一ページ #古稀 #リヒテル #ライヴ録音 #デッカ #クラシック音楽 #cd #芸格の高さ #スヴャトスラフリヒテル
2曲のあちこちから、後の傑作、交響曲第1番や第3番、ピアノ協奏曲第1番などの楽想の断片が聴こえる。またブラームス特有の「ロマンティックな内容をあえて理路整然と(古典の装いで)語りたがる」スタイルは既に形作られている。
弾くリヒテルは楽曲に詰め込まれた作曲家のあふれる表現欲を詰めの甘い部分も含めて誠実に伝える。ピアノの巨人が若書きの作品とまっさらな心で向き合い、奏でたことに深い感銘を受けた。
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)/ブラームス:ピアノ・ソナタ 第1番、ピアノ・ソナタ第2番(1986年5月 マントヴァ[ライヴ・レコーディング])
アナトール・ウゴルスキ/ブラームス:ピアノ・ソナタ全集<タワーレコード限定>
ジュリアス・カッチェン/ブラームス:ピアノ・ソナタ全集 他
フリードリヒ・ヴィルヘルム・シュヌアー/ブラームス・ピアノ作品集
若林顕/ブラームス:ピアノ・ソナタ第1番、ピアノ・ソナタ第2番

ショルティ〔ピアノと指揮〕、ECOのモーツァルト:ピアノ協奏曲第20番

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約20年前、ショルティ追悼のFM番組で聴いて深い感銘を受けた弾き振りのK.466。指の回転は不器用なれどしなやかで優しい語り口のピアノと凹凸の明確な指揮の調和が見事。ショルティは大音楽家だとはっきり思い知らされた記憶。#ショルティ #デッカ #モーツァルト #ピアノ協奏曲第20番 #k466 #弾き振り #イギリス室内管弦楽団 #eloquence #decca #cd #クラシック音楽 #universalaustralia #掘り出し物

1989年6月、ウォルサムストウ・タウンホールにおけるセッション録音。同年6月18日にロイヤルフェスティヴァルホールで催されたデュ・プレ追悼コンサートの後、同一曲目(モーツァルト:交響曲第35番以外)を同じ顔ぶれにより収録したもの。

室内管弦楽団のシェイプされたサウンドや透明感を生かしつつ、時折重みのあるアタックが効くのはいかにもショルティの指揮。木管の落とす影も美しい。ショルティは同時期に当時勢いのあったヨーロッパ室内管とモーツァルト交響曲第40番・第41番をフランクフルトでセッション録音しており、やはり鋭敏さとロマンの味を調和させた好演。

Georg Solti - The Mozart Operas

モーツァルト: ピアノ四重奏曲第1番, 第2番; R.シュトラウス: 4つの最後の歌, 歌曲集 (1947-90) / ゲオルグ・ショルティ指揮, VPO, メロス弦楽四重奏団員, 他<タワーレコード限定>

ショルティ指揮/Mozart:Symphonies Nos.38-41

四半世紀の蓄積を無にしかねない愚挙【S.ヴァイグレの読響第10代常任指揮者就任】

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読響の暗黒時代が来そうで心配。とにかくシンフォニーはてんでダメ。マイスターとレパートリーが被るのも疑問。繋ぎでもよりマシな人間を選ばないと。#読響 #読売日本交響楽団 #常任指揮者 #憂慮 #ヴァイグレ #セバスティアンヴァイグレ #クラシック音楽 #シンフォニーできるのか #2019年4月就任予定 #第10代

読売日本交響楽団は1992年以降、尾高忠明(-1998)、ゲルト・アルブレヒト(1998-2007)、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(2007-2010)、シルヴァン・カンブルラン(2010-2019)と確かな実力の常任指揮者を迎えてアンサンブルの緻密さ、各パートの演奏能力が大幅に向上、日本のトップ楽団として認められた。

しかし2019年4月から常任指揮者となるセバスティアン・ヴァイグレはシンフォニーの指揮に関して全く実力不足の指揮者。このような人物が率いては読響が約25年間、コツコツ積み上げてきたものが崩壊しかねない。しかもヴァイグレにとって指揮経験豊富なワーグナー、リヒャルト・シュトラウスは首席客演指揮者のコルネリウス・マイスターの得意レパートリーでもある。指揮者編成、役割分担のヴィジョンが感じられない、はなはだ疑問を持つ人事。オーケストラ全体が低迷する前に定期会員や賛助会員が声をあげ、こういう三流指揮者は早く降ろさせ、過去4代の常任指揮者が育んだいい流れを進化、発展できる人物にスイッチしないと。客演実績のあるマンフレッド・ホーネック、ルドヴィク・モルロー、ヨーン・ストルゴーズなんか適格と思うが。

シルヴァン・カンブルラン(指揮) 読売日本交響楽団/メシアン: 歌劇《アッシジの聖フランチェスコ》

シルヴァン・カンブルラン(指揮) 読売日本交響楽団/ストラヴィンスキー:<ペトルーシュカ> フランク:<交響曲ニ短調>

シルヴァン・カンブルラン(指揮)、読売日本交響楽団/Mozart: Symphony No.29; Mendelssohn: Symphony No.3

スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ、読売日本交響楽団/【SACDハイブリッド】ベートーヴェン:交響曲 第7番/第2番

スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ 、読売日本交響楽団/ブルックナー:交響曲第5番 [UHQCD]

スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ 、読売日本交響楽団/【SACDハイブリッド】ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ベルリオーズ:愛の情景~劇的交響曲≪ロミオとジュリエット≫より

シャルル・ミュンシュのドヴォルザーク【チェコに寄りかからず絵の具を塗る】

https://www.instagram.com/p/BnoMy3PB7k6/

没後50年を迎えたシャルル・ミュンシュ。カラッとした輪郭で明朗に響かせ、爽やかな空気感。ピアティゴルスキーとのチェロ協奏曲では雄々しく豪儀。#シャルルミュンシュ #ミュンシュ #ボストン交響楽団 #bmgクラシックス #rca #CD #ドヴォルザーク #交響曲第8番 #チェロ協奏曲 #ピアティゴルスキー #1960年代 #没後50年 #風車楽派 #セッション録音

Dvořák: Symphony No. 8, Munch & BSO (1961) ドヴォルザーク 交響曲第8番 ミュンシュ - YouTube

往時のボストン交響楽団のパール調に輝きながら波打つ弦、七色の光を放つ管楽器がミュンシュの棒に乗って舞う。風土感より色調の移ろいで聴かせる異彩かつ真っ当なドヴォルザーク。協奏曲はピアティゴルスキーの凛とした構えからの泣き節に心奪われる。

Charles Munch - Late Romantic Masterpieces<初回生産限定盤>

グレゴール・ピアティゴルスキー(Vc) シャルル・ミュンシュ(指揮)、ボストン交響楽団/Cello Concertos-Dvorak,Walton

Charles Munch - The Complete RCA Album Collection<完全生産限定盤>