アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

強すぎて嫌いだった千代の富士

7月17日、横綱白鵬は大相撲名古屋場所9日目に通算1045勝目を挙げ、第58代横綱千代の富士に通算勝利数で並んだ。

白鵬千代の富士を敬愛し、2015年に千代の富士が行った還暦土俵入りでは太刀持ちを務めた(露払い日馬富士)。この時「九重親方(当時)は人望がないため誰にも太刀持ち、露払いを引き受けてもらえず、やむなくモンゴルの現役横綱2人に頼んだ」なんて陰口も聞かれたが結果としては堂々たる土俵入りだった。
https://youtu.be/gNXySp2hgUw
https://sportiva.shueisha.co.jp/smart/clm/othersports/other/2015/06/27/post_505/index_3.php
まさか白鵬千代の富士がその後1年あまりで急逝するとは思わなかったろう。逝去の報から暫くして心のこもった追悼文を寄せた。
https://ameblo.jp/hakuho-69/entry-12186691829.html

ときに私は現役時代の千代の富士のことは強すぎて嫌いだった。洗練された綺麗な土俵入り、勝負の速さ、切れ味鋭い寄り、縦に容赦なく叩き付ける投げ…全てが憎たらしく、たまに旭富士大乃国千代の富士に勝つと気分爽快。
逆に引退してからは母と同い年であることや解説の分かりやすい語り口によって親しみがわいた。従って逝去の報に耳を疑ったし、未だに信じられない気持ちでいる。

一方、白鵬に対しては殆ど何の感情もわかない。「ああ、良くやっているねえ」程度。色々言うひとの意見に接しても「まあ、別にいいんじゃない」としか感じない。

「強すぎる。嫌だー」という強烈な気持ちを私に抱かせた千代の富士はやはり大横綱、印象度ナンバーワン力士。それは不動。
※文中敬称略