アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

ゴルフ

渋野日向子選手2019全英女子オープン優勝【日本人のメジャー優勝の近道は巡り合わせと運】

1986年全英オープン、中嶋常幸選手は第3ラウンドを終えて首位と1打差につけ、グレッグ・ノーマンとの最終組で最終ラウンドを迎えた。当日の朝、解説者の戸張捷氏は中嶋選手からセーターを着てスタートするか、脱いでいくか相談されたという。その言葉にのしか…

セベからヒメネスへそしてランガー【セントアンドリュースの縁】

2018年全英シニアオープンはミゲル・アンヘル・ヒメネスがベルンハルト・ランガーを1打差で抑え、シニアメジャー2勝目を挙げた。1984年の全英オープンでセベ・バレステロスが今なお語り草となるウィニングパットを決めて優勝したセントアンドリュースにおいて再…

トム・ワトソン「聖地」でエージシュート達成【全英シニアOP】

2018年全英シニアオープンの舞台は近代ゴルフの聖地スコットランドのセントアンドリュースオールドコース(7,216ヤード・パー72)。予選ラウンドではヒメネス-ランガー-トム・ワトソンという豪華なペアリングが実現。しかも首位タイのヒメネスを筆頭に3人揃っ…

タイガー・ウッズの新境地【第147回全英OPで6位タイ】

第2ラウンド後半からショット、パットのリズムが良くなり、第4ラウンドの前半までは10年ぶりのメジャー優勝を初の逆転で飾る勢いだった。残念ながら長くメジャーの優勝争いから遠ざかっていたので末脚のキレがなかった。しかしティショットでうまくボールを…

ベルンハルト・ランガーの燻る思い【60歳で全英OP予選通過】

第147回全英オープンゴルフ選手権(カーヌスティゴルフリンクス)、2017年全英シニアオープン覇者のベルンハルト・ランガーが73-71=144(2オーバー)で予選通過を果たした。60歳以上の選手の全英オープン予選通過は2014年大会のトム・ワトソン以来。 mycaddie.…

故人のネタでウソを書く舩越園子女史【ヒューバート・グリーン逝去】

切り返しの速い独特のスウィングで親しまれ、1977年全米オープンと1985年全米プロを制し、2007年に世界ゴルフ殿堂入りしたヒューバート・グリーンが6月19日に逝去。71歳だった。 headlines.yahoo.co.jp グリーンはレギュラー時代に度々来日し、ダンロップフェ…

片山晋呉の罪深い無自覚

忘れ得ぬチャンピオンズツアーの出来事 15年ほど前、チャンピオンズツアーの「エースグループクラシック」のテレビ中継でビックリする光景を見た。トム・ワトソンとジャック・ニクラウスの両選手がホールアウト後、ギャラリーのサインに応じている。驚いたのは…

前代未聞の常軌を逸した事件

日本ゴルフツアー機構主催の旗艦イヴェントのプロアマ戦で「片山晋呉選手の振る舞いにフォアサムのうちのゲスト1名が怒り途中離脱」という驚くべき事態が起きていた。 www.sanspo.com 記事を読む限り、片山選手の行動や言動に配慮に欠けた部分があったのは確…

予想外の快挙【小平智選手PGAツアー初優勝】

ヘリテイジは1969年に始まった招待トーナメント。第1回チャンピオンがアーノルド・パーマー、以降ニクラウス、ミラー、ワトソン、ファルド、ランガー、アーウィン、ラブ三世など錚々たる顔ぶれが優勝者に名を連ねる(1977年には日本でおなじみだったグラハム・…

オールドタイマーたちのマスターズ2018

プロゴルフ4大メジャーのひとつ、マスターズトーナメントは歴代チャンピオンが終身招待されるため、50代60代の選手も戦いの舞台に立つ。2018年はフレッド・カプルス(1959年10月3日生まれ)、ビジェイ・シン(1963年2月22日生まれ)、ベルンハルト・ランガー(1…

My Favorite Things:ジョン・フェインスタイン『天国のキャディ』

ゴルフの祭典、マスターズ開幕。本番前のプレイヴェントのパー3コンテストで2018年はトム・ワトソンが優勝した。本書は2006年刊行。ワトソンとキャディのブルース・エドワーズのストーリー。ブルースは難病ALSに侵され、2004年のマスターズ第1ラウンドの朝に…

ジャンボに何かを習うなら

ジャパンゴルフツアー通算93勝のジャンボこと尾崎将司(1947-)がジュニアゴルファー向けのレッスン会を行った。スポーツ新聞やゴルフ雑誌のネット版の報道によれば、書類選考で選んだ29人の小学生から高校生のゴルファーに対し、2人の弟とともに打席の後ろ…

※追記あり※遅すぎた特別招待【エルス24回目のマスターズ】

2012年マスターズに石川遼が特別招待されたとき、一部の選手から「エルスこそふさわしかったのではないか」と声があがった。 18年連続出場中だったエルスはこの年のマスターズ出場を逃した。確かに実績、ゴルフ界への貢献、そして殿堂入りの翌年という要素を…

範はチャンピオンズにあり【JAL選手権回顧】

日本のゴルフ受容史における画期的出来事 PGAツアーチャンピオンズ「JAPAN AIRLINESチャンピオンシップ」(成田ゴルフ俱楽部)はコリン・モンゴメリーの優勝で幕を閉じた。同ツアー初の日本開催試合の内容が激戦でしかも殿堂入り選手の優勝となったことは喜ば…

松山英樹とウッズの縁【WGCブリジストン招待優勝】

元々「ゴルフ世界一決定戦」だった試合 世界ゴルフ選手権(WGC)ブリジストン招待の最終ラウンドで松山英樹選手がコースレコードタイの61(-9)をマークして逆転優勝。マキュロイ、ザック・ジョンソンなどのメジャー覇者をショットの力によって抑えた鮮やかな…

あの人は今【全英オープンに寄せて】

7月20日-23日に全英オープンゴルフ選手権がイングランドのロイヤル・バークデールゴルフクラブで行われる。 この大会では幾多の名勝負が繰り広げられたが不思議なことに過去の40年で優勝したり、活躍を見せた選手のなかにその後フェイドアウトしてしまったひ…

トム・ワトソンのメンター逝く

元USGA会長のサンディ・テイタムが6月22日に逝去した。96歳だった。 http://www.usga.org/content/usga/home-page/articles/2017/06/former-usga-president-frank--sandy--tatum-dies.htmlテイタムの半生や会長としての業績は上記リンクのページに詳しいので…

中村紘子さんとセベ【『ピアニストだって冒険する』から】

2016年7月に惜しまれつつ逝去したピアニスト・文筆家の中村紘子さんの新刊。 tower.jp 「新潮45」「音楽の友」の各誌に連載し、亡くなるひと月前まで書き続けた随筆をまとめたもの。 起伏に富んだピアニスト人生、国際コンクールの光と影、多彩な交遊・・・スパ…

ゴルフと人生の綾【シニアツアーの楽しみ】

2000年頃からゴルフを主にテレビで観戦しているが当初からずっと好きなのがシニアツアー、とりわけアメリカのシニアツアー(PGAツアーチャンピオンズ)。 興味の始まりはビッグ3、チチ、トレヴィノ、フロイド、アーウィン、トム・ワトソンなどのアーカイブフ…