アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

1/19:髙橋望ゴルトベルク変奏曲2019【継続がもたらす熟成】

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毎年1月にゴルトベルク変奏曲を弾くピアニスト、髙橋望。芯のある活動を行う音楽家の熟成は聴いていて気持ちいい。#髙橋望 #高橋望 #ピアニスト #ピアノソロ #ピアノリサイタル #ゴルトベルク変奏曲 #ルーテル市ヶ谷ホール #2019年 #1月19日 #バッハ #jsバッハ #継続は力なり

曲目〕※全てJ.S.バッハ作曲※

カンタータ「心と口と行いと生活で」BMV.147より「主よ、人の望みの喜びよ」

ゴルトベルク変奏曲BMV.988

ピアニスト髙橋望は毎年1月に行うJ.S.バッハゴルトベルク変奏曲を弾くコンサートや先立って催すレクチャーが心ある音楽ファンから支持されてきた。2018年の春夏には同じバッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻のCDリリースやコンサートがあり、CDは雑誌「レコード芸術」特選盤となり、その実力を広く印象付けた。

本年の演奏は2018年と基本姿勢は共通だが響き全体のアップダウンの稜線が丸く滑らかになり、一音一音の抉りも一層洗練された。個々の変奏の特色を鋭く描きつつ、変奏同士がお互い呼び合う趣が漂い、作品全体の調和が的確に浮かび上がっていた。それゆえか濃密な時間の割に疲労感とは無縁で気持ち良く帰れた。
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J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲 BWV.988 髙橋望

J.S.バッハ: 「平均律クラヴィーア曲集」第1巻BWV.849-869(全曲) 髙橋望

トロイメライ 髙橋望ピアノ・アルバム

シューベルト:ピアノ・トリオ第2番 Op.100 D.929; シベリウス:ヴァイオリンとピアノのための小品 Op.81-3, 他/新井淑子(Vn)、セッポ・キマネン(Vc)、高橋望(Pf)

1/16:阪田知樹リサイタル@HAKUJU HALL【2019年ひときわ輝くピアニスト】

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昨日はこちら。ラフマニノフの音楽の多面性に魅了。#阪田知樹 #ピアノリサイタル #hakujuhall #1月16日 #2019年 #クラシックコンサート #クラシック音楽 #ピアノソロ #ラフマニノフ #楽興の時 #ヴォカリーズ #トランスクリプション

〔曲目〕※全てラフマニノフ作曲※

幻想的小曲集op.3より第2曲前奏曲嬰ハ短調「鐘」

前奏曲集op.23より第1番、第2番、第3番、第4番、第5番、第7番

ヴォカリーズop.34-14(阪田知樹編)

楽興の時op.16

~アンコール~

12の歌op-21より第7曲「ここは素晴らしい場所」(阪田知樹編)

ラフマニノフの計り知れない音楽性のつづら折りが繰り広げられた休憩なしの1時間。前奏曲の5番、7番の両手による交響楽、楽興の時第3番の苦いモノローグ、同第6番の近代性に潜む白樺への郷愁。ヴォカリーズも単にメロディを歌うのみならずある種の痛みが研ぎ澄まされた音色に宿る。翳の濃い音色、エッジのきいたタッチ、織り成しの美しさ・・・音楽の多面性に寄り添い、一音一音深く抉りつつ、全体としては流麗な稜線の響きを展開する奏者の器に敬服した。

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タッチの深さの使い分けがうまく、響きの稜線が美しい。抉りと流麗な質感のバランス。#リスト #スペイン狂詩曲 #スクリャービン #詩曲 #ハイブリッド盤 #cd #sacd #オクタヴィア #クラシック音楽 #ピアノ #ピアノソロ #ショパン #阪田知樹 #ラフマニノフ #トランスクリプション #セッション録音 #トリトン

リスト、ラフマニノフ/【SACDハイブリッド】スペイン狂詩曲~阪田知樹デビュー!

My Favorite Rachmaninov -Etude-Tableau op.39/Piano Sonata No.2/etc(1960-75):Van Cliburn(p)

四月は君の嘘 僕と君との音楽帳

Virtuosity - The Fourteenth Van Cliburn International Piano Competition

阪田知樹の並外れた実力と奥深い知性に対する注目度は急上昇中。1月14日のBS日テレ出演に続き、1月21日にはFM出演がある。2018年1月27日にライプツィヒのゲヴァントハウス(メンデルスゾーンホール)で行ったリサイタルの模様を本人のコメントを交えて放送する。

www4.nhk.or.jp

2019年は阪田知樹から目が離せない。

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※文中敬称略

『レコードうら・おもて』【レッグ&シュヴァルツコップ回想録】

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「レコードの帝王」と称されたブロデューサー、ウォルター・レッグ没後40年。本書は夫人のシュヴァルツコップが亡き夫の遺した「まだ書いていない自伝からの頁」に自身の口述や仕事仲間の文章を加えてまとめた回想録。仮にレッグの単著だったら「うら」をもっと寸鉄釘刺す筆致で明かしただろう。原書刊行1982年、邦訳1986年。序文ヘルベルト・フォン・カラヤン。#クラシック音楽 #読書 #シュヴァルツコップ #ウォルターレッグ #レッグ #音楽之友社 #裏話 #回想録 #検閲あり #クレンペラー #ビーチャム

刊行当時、まだレッグと仕事した関係者の多くが存命だったのでマスタークラスなどで生活していたシュヴァルツコップは夫の遺稿をかなり「丸めて」いる。

レッグの画期的な業績は1930年代前半、採算性の厳しい企画を通すために前もって購入希望者を募り、その予約金を経費に充てる方法を編み出したこと。現代のクラウドファンディングのようなこの「協会方式」でヴォルフの歌曲シリーズ、エドヴィン・フィッシャーによるJ.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集、ビーチャム指揮のモーツァルト:歌劇「魔笛」全曲のレコード化などが実現した。なおヴォルフの企画は資金集めに苦労していたら日本から100人以上の予約があって一気に片付いたという。

ビーチャム、フルトヴェングラークレンペラーカラヤン、マタチッチ、カラス、そして夫人のシュヴァルツコップ・・・20世紀の大音楽家の多くと仕事をし、フィルハーモニア管弦楽団創立者でもあったレッグだが1963年にEMIを退職、1964年に楽団の解散を宣言(楽団はクレンペラーと楽団員を中心にまとまり自主運営で存続)して以降はシュヴァルツコップの録音やマスタークラス以外、表立った活動はなかった。

R.Strauss: Der Rosenkavalier / Herbert von Karajan, Philharmonia Orchestra, Elisabeth Schwarzkopf

Hans Hotter Sings J.S.Bach, Brahms, Schubert, Schumann, Loewe, etc

阪田知樹の技と素顔に迫る【1/14BS日テレ「恋するクラシック」出演】】

ピアニスト・作曲家の阪田知樹が持つ異次元の才能に関してはこれまで幾度か取り上げてきた。

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そして新年早々の1月14日、テレビ出演が決定。

m.youtube.com

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演奏のみならず言葉の表現にも長けている阪田知樹。ピアノファン必見。

【SACDハイブリッド】スペイン狂詩曲~阪田知樹デビュー!

【CD】四月は君の嘘 僕と君との音楽帳

昭和天皇没後30年【大喪の礼の記憶】

昭和64年(1989年)1月7日、昭和天皇崩御した。従って平成31年(2019年)は没後30年。 崩御から約1ヶ月半語の平成元年2月24日に昭和天皇大喪の礼が行われた。当日は氷雨。学校が休みになったので母と赤坂御用地の前で遺体を載せた霊柩車(プリンスロイヤルを改造したもの)が通るのを見送った。とにかく寒かった。 あの寒さ、帰宅後のテレビ中継で目に飛び込んできた黒い傘の行列は鮮烈な記憶。 昭和天皇の存命中の姿をテレビ越しながら覚えており、最後に見送れたのは幸せなこと。改めて御聖徳をしのびたい。


ブラームス/交響曲第4番 第4楽章 昭和天皇追悼演奏会 4/5 Sinfonie Nr. 4 . 98

2019(平成31年)の幕開けは最高【WPhニューイヤーコンサート生中継】

あけましておめでとうございます。本年もお付き合い頂ければ幸いです。

毎年恒例、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団ニューイヤーコンサートの生中継を視聴した。指揮はクリスティアンティーレマン

www4.nhk.or.jp

リアルタイムで見たものとしてはマゼール、プレートルに並ぶ最高級の出来栄え。オーケストラ、作品の良さをじっくり語らせるスタンス、スケール感ときめ細かさのバランスが決まっていた。近年ままあるバカらしい珍品発掘や凝りすぎを避け「芸術家の生涯」、「北海の絵」、「天体の音楽」、「騎士バスマン」のチャールダッシュなど名品揃いの選曲。ティーレマンの矜持に心がしっとりした。

会場前特設スタジオからの生中継は全然WPhと縁がないのにしたり顔で語るゴキブリが出てこず、楽団長フロシャウアーや元コンサートマスターのキュッヒルが当事者目線でコメントし、好感が持てた。VTRではWPhのメンバーの大事な仕事としてミサでの献奏を紹介、ヨーロッパの文化や文明がいかにキリスト教と結び付いているかをフォロー。楽団長の父君で名合唱指揮者ヘルムート・フロシャウアーの元気な姿も嬉しかった。

クリスティアン・ティーレマン(指揮) ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/ニューイヤー・コンサート2019

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮:クリスティアン・ティーレマン/【Blu-ray Disc】 ニューイヤー・コンサート2019

平成最後の大晦日に

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「東西芸術家交歓演奏会」での共演。ズバズバと弾き抜くチェロ、ガラス細工のタッチで音楽を形作るヴァイオリン。この約10年後、メニューインは苦境に陥ったロストロポーヴィチに手をさしのべる。#メニューイン #ロストロポーヴィチ #ブラームス #二重協奏曲 #ドッペルコンチェルト #ヴァイオリン #チェロ #コリンデイヴィス #bbclegends #cd #クラシック音楽 #ライヴ録音 #冷戦時代 #東西冷戦 #1964年
音楽の素晴らしさ、人間同士の内的繋がりをもう一度信じたくなる1枚。
皆様、本年もお読み頂きありがとうございました。良いお年をお迎え下さい。