1981年に20歳の若さでロン=ティボー国際コンクールピアノ部門第1位となり、一世を風靡した清水和音(1960-)。本来今頃が脂の乗り切った年齢と思うが演奏会で聴ける機会はあまり多くない。同じ時の第3位・伊藤恵と比較すればそれは明らか。教授職に時間を割かれている?ただ仕事がない?
エクストン(トリトン)からの録音リリースは続いているがショパンのピアノ作品シリーズは完成するのやら。ベートーヴェンもソニー時代のライヴ録音全集に並び立つセッション録音の全集を目指すのか、有名曲でお茶を濁して終わりか不透明。
ピアニストは生涯現役のコンサートピアニストでいてこそ輝く。中村紘子、園田高弘がそうだったように。疑いようのない大器の清水和音にはもっと舞台に立ち、持ち味の精妙な音作りを聴衆の前で披露してほしい。