アフターアワーズ

文化・社会トピック切抜き帖

クラシック音楽

ショルティ〔ピアノと指揮〕、ECOのモーツァルト:ピアノ協奏曲第20番

約20年前、ショルティ追悼のFM番組で聴いて深い感銘を受けた弾き振りのK.466。指の回転は不器用なれどしなやかで優しい語り口のピアノと凹凸の明確な指揮の調和が見事。ショルティは大音楽家だとはっきり思い知らされた記憶。#ショルティ #デッカ #モーツァ…

四半世紀の蓄積を無にしかねない愚挙【S.ヴァイグレの読響第10代常任指揮者就任】

読響の暗黒時代が来そうで心配。とにかくシンフォニーはてんでダメ。マイスターとレパートリーが被るのも疑問。繋ぎでもよりマシな人間を選ばないと。#読響 #読売日本交響楽団 #常任指揮者 #憂慮 #ヴァイグレ #セバスティアンヴァイグレ #クラシック音楽 #シ…

シャルル・ミュンシュのドヴォルザーク【チェコに寄りかからず絵の具を塗る】

没後50年を迎えたシャルル・ミュンシュ。カラッとした輪郭で明朗に響かせ、爽やかな空気感。ピアティゴルスキーとのチェロ協奏曲では雄々しく豪儀。#シャルルミュンシュ #ミュンシュ #ボストン交響楽団 #bmgクラシックス #rca #CD #ドヴォルザーク #交響曲第…

【鍵盤に舞う麗人】安達朋博ピアノリサイタル@9/25杉並公会堂

あの野村克也氏の故郷、京都府の丹後半島で育ち、高校卒業後にクロアチアへ留学。その後「逆輸入系」として日本デビュー、以来演奏やクロアチア音楽の紹介を活発に展開しているピアニスト安達朋博。華やかな舞台姿とガッツあふれる演奏でコアなファンが多い…

ホルスト・シュタイン没後10年&生誕90年【生気あふれるロマン性】

ホルスト・シュタインはNHK交響楽団を振りすぎてありがたみがなくなったひと。このバンベルク交響楽団とのシュトラウス、ワーグナーを聴くと沸き上がるエネルギー、瑞々しいロマンの息吹、弾力性を伴った進行に惚れ惚れする。#ホルストシュタイン #バンベル…

バーンスタイン生誕100年記念ソニー名盤1000より【伸びやかで朗々と響くワーグナー】

2018年8月発売のソニーのバーンスタイン生誕100年シリーズ。1,080円ながら落ち着いた装丁でレコーディングデータもきちんと記載されている。この20年くらいでNYP時代の録音の再評価が進んだ印象。#レナードバーンスタイン #バーンスタイン #クラシック音楽 #…

クレンペラー指揮のワーグナーとR.シュトラウス【ゆったり明滅する音彩の瞬き】

没後45年。「ヴォータン告別の歌と魔の炎の音楽」の冒頭、はらはらと舞う色彩美は他の全指揮者を置き去りにする。#クレンペラー #クラシック音楽 #ワーグナー #リヒャルトシュトラウス #CD #フィルハーモニア管弦楽団 #emi #望外の高音質 #ワルキューレ #序…

ハンス・グラーフ指揮、都響@8/25サントリーホール【木管フェチ⁉の職人芸】

弦の澄んだ鳴りが良かった。ドヴォルザークでは力感十分の音楽で細かいところの掘り起こしもなかなか。サン・サーンスのスカナヴィはやや小粒。作品のキャラクターを考えるともう少しゴージャスさが欲しかった。#東京都交響楽団 #ハンスグラーフ #グラーフ #…

8/23東京ピアノ爆団@吉祥寺【ロマン、翳り、熱狂】

今夜は東京ピアノ爆団。コンサート全体にまとまりがあって前回の参戦より楽しめた。ピアノ連弾(三好駿+高橋優介)のツァラトゥストラにうっとり。シュトラウスが盛り込んだ「仕掛け」をピンポイントで透かし彫り。作曲術のしたたかさを再認識。ソロではやは…

いよいよ直前!空前絶後の鍵盤乱舞【8/23東京ピアノ爆団@吉祥寺】

Aoi Mizuno(水野蒼生)intoxicate Vol.135に広告掲載!彼がクラシカルDJとして舞台に上がる「東京ピアノ爆団」はいよいよ明日、8月23日20:00-、吉祥寺スターパインズカフェ。前代未聞!ピアノ連弾によるツァラトゥストラも。http://choku-tn.hatenablog.com…

バレンボイム指揮、CSOのチャイコフスキー:交響曲第5番【エネルギッシュさに香り立つエレガンス】

19日のEテレ「クラシック音楽館」で尾高忠明指揮、NHK交響楽団の演奏を視聴した。その後、手元にある本盤を聴くとオーケストラの表現力の差に今さらながら愕然。シカゴ交響楽団はよく言われる管のパワーばかりでなく弦楽器の豊麗で光沢がありしかも切り返し…

スヴェトラーノフ指揮のドビュッシー【きめ細やかな色彩描写、エネルギーと知性の調和】

太い筆で全体をズバッと描いた上、ちょっとした箇所の色合いの変化まで繊細に。フィルハーモニアが締まったアンサンブルと豪放なサウンドで指揮者の要求をフォロー。夜想曲の合唱はザ・シックスティーン。#スヴェトラーノフ #フィルハーモニア管弦楽団 #ドビ…

クーベリック指揮、チェコフィルの「新世界より」(1991年ライヴ録音)

20年以上前、初めて購入した「新世界より」のCDがこの演奏。以来フォーマットが変わる度にちょっとでも音質が向上していないかと淡い期待を抱いて買い直してしまう。#クラシック音楽 #ドヴォルザーク #新世界より #交響曲第9番 #クーベリック #チェコフィル…

当ブログのベストセラー(?)記事はこちら

書いてからずっと「注目記事」に載り続けているのは・・・。 choku-tn.hatenablog.com こういう情報が意外に少ないのだろう。読んで頂けるのは光栄の至り。

※即完売!※9/12「Yellow Lounge Tokyo 2018」【8/13正午チケット発売開始】

以前紹介した「Yellow Lounge Tokyo 2018」の内容やチケット販売の方法が正式告知された。こちらのサイトのみで2018年8月13日正午から発売される。 store.universal-music.co.jp 光、色、音楽(アリス=沙良・オット、ミッシャ・マイスキー、山中千尋、そしてAoi…

blog記事をめぐる光栄な話【アーティストのSNSに登場】

最近、当ブログで取り上げたアーティストやそのファンの方がSNSアップして下さることが増えてきた。 まず東京ピアノ爆団の記事。 最近このようにアーティストもしくはファンの方がブログ記事をツイートしてくれることが増えてきた。ありがたい話。http://cho…

8/23「東京ピアノ爆団」@吉祥寺【奇跡の夜、再び燃え上がる】

超絶技巧の剛速球ピアノ演奏をライヴハウスで盛り上がりながら味わう。それが指揮者・クラシカルDJの水野蒼生が主宰する魅惑の時間「東京ピアノ爆団」。既に3回を数え、2018年2月には関西進出も成功させた。 choku-tn.hatenablog.com choku-tn.hatenablog.com…

9/12「Yellow Lounge Tokyo 2018」【チームラボ×DGGアーティストによる音楽創造空間】

2018年9月12日、名門ドイツ・グラモフォンによる超感覚クラシックライヴ空間「Yellow Lounge Tokyo 2018」が《チームラボ》との共同作業で開催。出演はアリス沙良オット、ミッシャ・マイスキー、山中千尋、そしてクラシカルDJのAoi Mizuno(水野蒼生)!http…

7/29NHK-FM「ブラボーオーケストラ」【外山雄三のヴァイオリン協奏曲第1番】

www4.nhk.or.jp 2018年2月22日、ザ・シンフォニー・ホールでのライヴ収録。1963年に当時のNHK交響楽団コンサートマスター海野義雄のために書かれた作品。作曲者いわく「自らの手がけたヴァイオリン協奏曲(計3曲)のなかで最も充実した内容」。 解説の伊東信宏…

7/28「生誕120周年記念《近衞秀麿再発見》」@明治学院大学

本日はこちら。#明治学院大学 #記念館 #礼拝堂 #アートホール #近衞秀麿 #近衞秀麿再発見 #シンポジウム #トークコンサート #白金高輪 #クラシック音楽 #7月28日 #2018年 #パレットゾーン白金 #水谷川優子 #黒田亜樹 #岡部真一郎 #岩野裕一 #藤田由之 #イン…

指揮者ノーマン・デル・マーのアイロニー【EMI初のステレオ収録音源が蔵出し】

1983年刊行。1978年~1982年に「音楽の窓」や「音楽の友」に掲載されたコラムを集めたもの。カラヤンやポリーニなどのスター以外にフェラーラ、レッグ、タリアフェロ、マリア・ティポ、ノーマン・デル・マー、テレンス・ジャッド、シッパースといった顔ぶれ…

浅利慶太と石原慎太郎【日生劇場の興り】

浅利慶太、石原慎太郎が財界の大物と組んで幕を開けた日生劇場。その残照は現在も残っている。浅利慶太は7月13日に85歳で死去。#浅利慶太 #石原慎太郎 #石原愼太郎 #文春文庫 #日生劇場 #ベルリンドイツオペラ #武智歌舞伎 #武智鉄二 #わが人生の時の人々 #…

カラヤン指揮、WPh/ワーグナーライヴ1987【晩年の熱い叫び】

ジークフリート牧歌の沈み込む風情、ラストの低弦の一撃。カラヤンの心の呟き。#カラヤン #ワーグナー #タンホイザー序曲 #ジークフリート牧歌 #トリスタンとイゾルデ #前奏曲と愛の死 #ジェシーノーマン #cd #ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 #ザルツブル…

ヘルベルト・フォン・カラヤンの命日に寄せて【1989年7月16日】

2019年には没後30年を迎える「帝王」。 1981年来日公演前インタビュー youtu.be TBSとテレビマンユニオンの企画によりパリのホテルで小澤征爾を迎えて行われた。早朝だったらしいがカラヤンはパリっと決めている。例え話が巧い。オペラへの愛情が覗える。カ…

園田高弘『ピアニスト その人生』【生涯現役の厳しい道】

演奏家としての矜持、カラヤンやチェリビダッケとの共演、欧州での苦労。日本語で読めるピアニストの自伝の最高峰。日本人の演奏家による著作物の頂点。基になった日本経済新聞「私の履歴書」のためのインタビューをまとめた池田卓夫氏の手腕の賜物。余白の…

7/14水野蒼生(Aoi Mizuno)と姿月あさと(元宝塚トップスター)のトークイヴェント@日比谷

2003年リリース。まったり系のクラシックとジャズを組み合わせたコンピレーションアルバム。素敵な試みと思うがこの種のCDを買う層は「どちらかでいいからもっと曲数聴きたい」のか、あまり受けなかった模様。いい並びで選んでいる音源も上々。#2003年 #ユニ…

カラヤン指揮、N響の「悲愴」【装い新たに】

1999年と2008年にDGGから日本限定で発売された音源。今回、キングインターナショナルはライヴ録音のテープを編集せずに用いた。なかなか生々しく十分鑑賞可能な音質。速球勝負を基調に時折緩い球も交え、はつらつとオーケストラを牽引。第1楽章中間部の粘る…

メータ指揮、LAPOの「ロマンティック」(Decca)【早く来すぎた全盛期】

ブルックナー(LAPO)が1970年、ワーグナー(WPh)は1966年のセッション録音。パリッと鳴る麗々しい響き。溢れるガッツと品の良さがうまく併存。メータの全盛期はここからの10年ほどだった。#クラシック音楽 #ブルックナー #ロマンティック #交響曲第4番 #19…

園田高弘の弾く「展覧会の絵」【ヤマハピアノで極めた頂点】

1992年セッション録音。手厚く明暗の行き交う冒頭のプロムナードから充実。強靭かつ軽重自在の弾きっぷりで各場面の面白さを描き、作品全体の交響的連続性もあぶり出す。リズムをシャープに決めつつ、線の太い輪郭で仕上げたラヴェルはユニーク。ヤマハピア…

メータ指揮、NYPのブラームス交響曲第4番【掘り出し物】

8枚組2,700円。正直言うと協奏曲が目当て。スターンとのヴァイオリン協奏曲は既所持だが音質が大きく向上、独奏の潤いや雄大さをふくよかに伝える。バックの立体感、低音の充実度も増した。交響曲第1番は過去アメリカでカセットテープのみ発売(1987年)され…